(敬称略)
メジャーで、こんなプレーがあったとか。
無死満塁で、ショートライナーを、遊撃手は“ゴロ”にして捕球。
全ての走者に進塁義務が生まれたところで、二塁を踏んで一塁走者フォースアウト、一塁に転送して打者走者アウト。
ここで、直接捕球と誤った二塁走者が、三塁到達が遅れて挟殺プレーにかかり、タッチアウトでスリーアウト!
この間に三塁走者が生還しており、失点を伴うトリプルプレーという、なんという珍プレー!の完成でした。
遊撃手の捕球状況はわかりませんが、直接捕らないのが意図的だとしたら、さすがですね。
直接捕ったら、良くて2アウト1,3塁かな。
ランナーが戻れれば1アウト満塁で、ピンチ継続でしょう。
満塁ではあんまり、飛び出すランナーいませんからね~
ちなみに、ボールが守備選手に触れてから、わざと落とした場合は、「故意落球」となって、このプレーは起こりません。
即、バッターアウトになり、ランナーは元の塁に戻されます。
内野へのポップフライは「インフィールドフライ」が宣告されて、捕る前にバッターアウトになります。
いずれも、アウトカウントは1つしか、取れないわけです。
走者が詰まっているときに、走者に進塁・帰塁の相反する判断を強いて、楽々併殺、三重殺を取るのを防ぐためのルールですね。
なので、ルール上許される、この場面で最も多重殺を取りやすい捕球を、この遊撃手はしたわけです。
まあ、このプレーでは結果的に、1点が入ってしまうんですが、試合はまだ、0-0の2回。
アウトカウントを増やす方が、優先だったでしょう。
内野陣は、極めていい仕事をしたのです。
ちなみに、僕もトリプルプレー、見たことがあります。
いつぞやのホークス対日本ハム戦。
東京ドームでした。
無死1,3塁で、バッター中田の大ピンチ!
こんな時に限って、僕ったら席におらず、買い物帰りにロビーから遠巻きで…。
中田の当たりは、沈むようなドライブ回転の、センターライナー!
センター柳田、この打球をダッシュして好補!1アウト。
ここで三塁ランナー西川、果敢にタッチアップ!
柳田が低く伸びる送球を返し、キャッチャー細川も頑としてブロック、倒れ込みながらもボールは放さず、2アウト!
これで終わりかと思いきや、この隙に一塁走者・大谷が、二塁へ向かっていたのを、細川も内野陣も見逃さなかった!
ホームの判定を見届けることなく、さっと立ち上がって二塁送球!
ピンチがあっという間にスリーアウトチェンジ!
三塁側スタンドからは、惜しみない拍手が送られました。
ホークスのセンターラインは、完璧な仕事をしましたね。
特に、一塁走者を刺した細川のプレーは、圧巻でした。
熱くなることも、目先に捕らわれることもなく、冷静な送球処理。
もしかしたら、内野陣が一塁走者のスタートに気づいて、周りに知らせたかも知れません。
何よりも、より多くのアウトを取ること、一つでも進塁を防ぐことを、優先したプレー。
鳥肌が、立ちましたよ♪
このプレーをきっかけに、その後の攻撃で点を取って、ホークスは勝利するんですが、今から考えると、日本ハムの「常に次の塁を狙う」姿勢が、このプレーを生んでるんですよね。
ランナーが何もしなければ、アウトカウントが1つ、増えるだけ。
それが、2人のランナーが積極的に動いて、ドラマになった。
競った終盤に無理せよ!とは言わないけど、この時も確か、0-0の序盤。
先制点を取るべく、果敢にアタックしたプレーでした。
それに、ちょっと何かあれば、どちらも「好走塁」だったプレー。
アウトにこそなれ、仕掛けた日本ハムも、「あっぱれな」プレーだったのです。
こういうプレーがあると、敵も味方も備えようとするし、隙あらばやり返そうとする。
そんな循環が、リーグ自体を強くしていってる。
そんな気が、するのです。
セ・リーグの野球は滅多に見ないので、比べることはしませんが、少なくともパ・リーグでは、そんな循環がうまく回っていると、僕は、思っていますよ。
幾つもの試合内容を、見る限りでは!