螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

松本市と長野県の思い出・16…

大学3年生は、のびのび(しすぎた)年でした。

アルバイトも、宿所の浅間ハイツの以外は、多分やってなかったと思います。

 

その年の暮れ、前年にやった、郵便局での配達のアルバイトをやろうと、思い立って。

例によって連絡時は、

「やろうかな~ やるのよそうかな~」を、再現もなく繰り返したんですが、何かのタイミングで、電話してしまって…

アルバイトをしたい旨、伝えました。

この時は免許を持っていましたから、車かバイクで配達かな~なんて、思っていました。

 

ところが、電話は待たされてどっかに回されて、返ってきたのは意外な答えでした。

 

「配達ではなく、郵便課で仕事をして欲しい。

 年末年始と言わず、長期で!」

 

!!

 

多分、相当動転したとは思います。

けど、「やります」と答えました。

 

このバイトが初めての、フルに近い長期のバイトでした。

 

仕事は、区分機の操作。

当時松本郵便局には、あて名や郵便番号を読み取る大型の区分機が、ちょうど入ったばかりでした。

職員さんは窓口や書留処理などに忙しいわけで、仕事のレベルとしては、アルバイトの仕事です。

でも、操作を専任にできそうな人材が、いなかったんです。

 

最初は見よう見まねででしたが、いろいろ指導を受けたり、だんだんコツを覚えて来たりして、効率よい処理ができるようになっていきました。

稼働率については、随分言われましたね。

なので、機械を止めている間に把捉紐を切って、並べておいて、多そうな口にはケースも用意して、なんてことをします。

郵便の優先順位による処理や、印刷物をより効率的に読み取る設定、詰まったりベルトが外れたりした時の対処など…。

いろいろ求められましたけど、多くは対応できたと思います。

時には、把捉紐を切るハサミで手を切っちゃったり、詰まったと思って見に行ったら、なんと「神社のお札!」をかけちゃってたり、なんて失敗もありましたけどね。

 

手区分もしましたよ。

当時、松本は48の配達区分があって。

やってくうちに、私書箱や大口なんかも覚えたり。

そのうち、区分する松本の町名に興味を持って、わざわざ訪れたり。

地名に興味を持ったのは、この頃かも知れません。

 

一方、局外への区分は郵便番号を読みますが、松本局が所属する「39地域」は、特に多くの郵便局があり、上3桁が「399」だけでも、399-01から399-96まで、枝番がびっしり!

さらに長野方面や、県外も加わるわけで。

大変だったけど、これもだんだん、覚えていきました。

 

朝は早かったし、夜は10時まで仕事で、翌日は早番なんてこともありましたから、きつい面もありましたけど、結構楽しく仕事できたし、いろんな経験もさせてもらいました。

失敗することもあったけど、失敗できる“場”が、そこにはあったのです。

 

人生、考えてるだけでは何にもならないことって、意外に多い。

でも、闇雲に動くわけにも行かない。

実際に動くには、それなりの“場”が必要なんです。

電話はもじもじしながらだったけど、その“場”を見つけられたことは、将来にわたって、大きなプラスになったと思います。

 

そしてこれが、そのまま就職先へ、つながっていくのです。

 

 

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