螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

響…

今日の押上猫庫は…
貸切!!
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709115912j:image

 

イベント「スタインウェイ・サロン」
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709115926j:image

 

スタインウェイ」は、アメリカ・ニューヨークのピアノメーカー。

その1959年製のピアノが、ここにあります。
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709120011j:image
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709115946j:image
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709120000j:image

 

何でも、「この年代ぐらいまでのピアノは、調律次第でいろんな音が出せる」そう。

その代わり、合った弾き方をしないと、

「音が出ない」そうで。

そりゃあ、音(sound)は出るんでしょうけれど、(music)な音は出ない、ってことなんでしょう。

 

猫庫さん特製のケーキとクッキー、飲み物が付きます。

お酒もあるのが、ここらしいかな。
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709120154j:image
 

曲目。
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709120409j:image

僕は音楽に関しては、素人ですが…

1曲目、サティの「ゴシック舞曲」で、衝撃を受ける!!

 

「響きが、一定じゃない…」

 

ピアノなんて、最後まで同じトーンの音が出るものだと思っていました。

しかし、このピアノの響きは、うねる!!

響きが、広がる!!

 

余韻まで、しっかり聴かないと、この曲はわからない、って思いました。

今までにない感覚!

なんで今まで、このことに気がつかなかったか…

 

明らかに、僕のピアノの聴き方を変える、曲だったのです。

 

グリーグの作品も、意外でしたね。

4曲目の「民謡」と、7曲目の「家路」は、聴く前のイメージとは、全く違った曲でした。

今は音楽と映像とか言葉とかを、結びつけて聴く音楽が多いけど、それでは通用しない曲も、あるんだなって思いました。

 

小休止。

雑談で、雰囲気は和やかに。

ピアノも難解なら、楽譜も難解。

「常識ではあり得ないような、作曲家の指示が付いていて、そのたびに衝撃を受ける!」とか。

作曲家先生の「頭の中の楽園」を、いかに楽譜で表現するか、演奏家はそれをどう解釈するか、再現するか。

人知れず、戦っているんですね。

 

そう言えば、僕が行った、浜松の「楽器博物館」の話も。

「弾きたいけど、弾かしてくれないんだよなぁ…」

本当は、楽器は音を出してあげないと、劣化してしまうんだそうですよ。

 

さて、後半。
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709120429j:image

シューマンの「アラベスケ」は、比較的聴きやすい曲でした。

 

そして、問題の「テンペスト」。

速さ、激しさ、そして余韻が連続した曲!

奏者は楽譜と、このクセのあるピアノと格闘!!

その結果…

僕も、“嵐”に翻弄された気がしました。

エネルギーを、使いましたね。

 

奏者も演奏しきって、水をオーダー。

奏者にも聴者にも、力を使わせる曲。

その分、得るものも大きかったと思います。

 

アンコールの時は、写真を撮らせてくれて。

こんな方です。
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709120207j:image

筒井一貴氏。

古典鍵盤楽器を専門に弾く方です。

そう、僕はピアノの真後ろで聴いたんです。

こんな経験、なかなかできないですよ。

 

音が出るので、演奏中は写真撮らなかったけど(カメラ持ってくればよかったな…)、アンコールは向き直って、奏者の指を見てました。

 

手を大きく広げて。

でも、そう言えば、キータッチは優しく、というか確実にされてましたね。

聞くと、最近よくある、叩くような弾き方では、このピアノは音を出してくれないんだそうです。

そもそも「暴れてもくれない」って表現が、印象的でしたね。

「楽器が、人を選ぶ」

きっと、選ばれるように、奏者は楽器と対話しながら、あれこれ弾き方を探るんでしょうね。

 

終了後、みんなで感想戦

僕にはついていけないような、かなり高度な話が、飛び交っていましたよ。

先ほどの弾き方もここで出ましたが、中には曲構成にまで着目した方も。

刺激になりましたね~

 

次回もあるそうなんで、また是非参加したいですね。

今回は全く無知で、衝撃になりましたが、次回はまた、きっと違った聴き方になると思います。

f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20180709115834j:image