螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

あの頃、インターネットがあったなら…

今週のお題「わたしのインターネット歴」

 

ちょっと逆説的で、恐縮なんですが…

インターネットが、まだなかった頃の、こんなエピソードを。

 

僕が小学5年生の頃。

1982年のお話です。

 

新聞だかテレビだかで、「交通博物館」に行ってみたら?って話になりました。

今は大宮ですが、この当時は秋葉原にありました。

万世橋の、すぐそばです。

 

当時から鉄道大好き!ですから、是非行ってみたいと思いました。

 

母は別に鉄道なんて好きじゃないから、

「もう5年生なんだから、一人で行ってくれば?」って話に。

うん、一人で行けるよ!って元気よく答えたのはいいけれど…

それは一体どこにあるのか、わからなかったんです。

母に尋ねたら、「聞いてみたら?」と、これまたつれない返事。

 

どうやって… 「電話」!?

「え~~~~~!!」

 

そう、今だったらインターネットブラウザに「交通博物館」って打ち込めば、たちどころにページが表示されて、どこの駅に行けばいいか、もしかしたら出口まで、知ることができたでしょう。

そう、当時だったら「国鉄秋葉原駅の、電気街口」って情報が、自分で入手できたのです。

 

でも、もちろん当時はそんなものはなかった。

電話で、聞くしかなかったんです。

 

そもそも僕、それまで電話なんて、かけたことがなかった!

一度、ふざけてかけたら間違い電話しちゃって、怒られたこともあった!!

今でも嫌いですが、当時は電話なんて、「ものすごく怖いもの」だったんです!!

 

でも、交通博物館、行きたい!行きたい!!

行きたいけれど…

 

受話器を手に取って、やめて… を繰り返して…

ついに!

ダイヤルしてしまった…

 

どうしよう…

怒られちゃったら…

ドキドキ…

 

メソメソ…

 

 

呼び鈴が消え、出たのは、優しそうなお姉さんでした。

もう僕、半べそかきながら(笑)、たどたどしい日本語で(笑)、交通博物館の場所がわからない旨を伝えました。

そしたら、お姉さん…、

 

やさしく、とても丁寧に、教えてくれたんです。

目印の万世橋はもちろん、多分、最寄り駅まで聞いてくれて、どういう電車に乗った方がいいよ♪ってところまで、教えてもらえました。

 

おかげで、一人で行ってこれたんです。

憧れの、交通博物館に!!

 

もちろん、交通博物館は楽しいものばかり!

一日中遊んで、意気揚々と、帰ってきましたよ♪

 

何より、自分で調べて、自分の足で、行ってきたんですからね~

その日は多分、興奮の雨あられだったと思います。

自信も、付いたと思いますよ。

 

ちなみに…

電話のプレッシャーに負けて、問い合わせることができなかったら、母のうろ覚えの場所に行って、そこで探そうとも思っていました。

そこはなんと、「小金井」!

全然見当違いの所へ、行くところだったんです。

そう、電話で確かめた僕の行為は、全くもって正しかったんですよ。

 

今なら、パソコンのキーボード、あるいはスマホで、ちょちょっと解決できる問題も、当時は多くが、電話や面会などの直接的な手段で、解決が図られていました。

当時はそれ自体が、冒険だったんですよ。

特に、まだ小学生の男の子にとっては。

 

でも、あの時に味わった、「大きな仕事を成し遂げた感」は、今の子はなかなか味わうことができない、かもしれませんね。