螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

「トラス橋」・しりとりの思い出・8…

東武伊勢崎線荒川放水路橋梁。

奥はつくばエクスプレス常磐線、千代田線の、荒川橋梁です。
f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20190726141612j:image

いずれも、トラス橋です。

三角形で構成され、接合部は可動のヒンジで接合した構造をいいます。

実際には多くの場合、接合部も剛接合してしまいますが、強度計算上は、可動とみなして計算するそうです。

 

三角形は形としては非常に強く、変形しにくいです。

その三角形を多数集めて構成した構造物ですから、非常に高い強度が得られ、なおかつ重量も軽くできます。

 

欠点を挙げるとしたら、尖りを上手く処理しないと、デザイン上の支障がありますが、トラス橋などは、その欠点がほとんど気にならず、トラス構造に合った構造物と言えるでしょう。

 

この他には、筋交いなどが、トラス構造です。

 

それと対をなすのが、こちら。

保津川のラーメン橋です。

麺じゃありませんよ!

f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20190726141422j:image

 

ラーメン構造は、梁と桁などを完全剛接合したものです。

ドイツ語の「Rahmen(骨組み)」が、由来だそうです。

 

強度的には、形のメリットがないので、トラス構造と同じ強さを出そうとすると、梁は太くなり、重量も重くなります。

しかし、トラスに比べると、デザイン上の支障が、あまりありません。

こんな曲線の柱を使えたのは、ラーメン構造ならではと言えるでしょう。


f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20190726152138j:image

 

各地の鉄橋橋にトラス橋が多いのは、鉄橋車両はイメージよりも遙かに重い(1両で数十トン)上に、昔はさらに重い機関車も通すため、高い強度を持たせる必要があったことと、地方の狭隘な川では、造れる重量に制約があったためでしょう。

一方、先のラーメン橋は閑散な道路橋なので、デザイン優先の架橋が出来たんでしょうね。

 

 

次は、「う」です

kiha-gojusan-hyakusan.hatenablog.com

 

前は、「る」です

kiha-gojusan-hyakusan.hatenablog.com