螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

唐棣色(はねずいろ)の思い出…

唐棣色。

「はねず色」と読むそうですが…

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※振り仮名の配置は、違ってるかも知れません…

 

庭梅またはザクロの花の古名だそうです。

初めて知りました。

 

きっかけは、今日お参りした下鴨神社境内の茶屋、「さるや」さんの名物、「申餅」!
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そう、こんな「オレンジがかった薄い赤」。

はねず色はかつて、親王や諸王の色とされたこともある、伝統色です。

 

申餅に付いていた解説書きによると、葵祭の申の日に、小豆の茹で汁でお餅をつくと、この「はねず色」になるんだとか。

葵祭りの申餅」と呼ばれ、親しまれたそうです。

 

この、淡いながらも柔らかく明るい色は、明け方の一瞬、空が茜色に輝くのを、イメージした色。

いにしえの人はこの色に、命の生まれる瞬間を見たと言います。

そして、この色をいただくことで、元気の“気”をもらい、無病息災を祈ったそうです。

 

そう、確かにオレンジ系の色は、人を元気づける効果があります。

薬なんかにもよく使われるのは、そんな色彩効果をねらったものですが、千年以上昔の人々も、それを知っていたのですね。

 

この申餅、実は140年前に途絶えたものを、復元したんだとか。

時を超えて蘇った「元気の素」をいただいて、僕も活力が出たような気がしました♪