色が好きで、興味を持ってる人です。
でも、五色の不動様が江戸に揃うのを知ったのは、割と最近で。
何かの番組で知ったんだと思いますが、昭島市の目黄不動尊(眞覺寺)には、行ったことがありました。
(目黄不動尊は何ヵ寺かあります)
「江戸五色不動」を初めて拝んだのは、この記事を書いたときでした。
kiha-gojusan-hyakusan.hatenablog.com
後述しますが、立派な寺で。
「じゃあ、一度五色不動尊めぐりをしてみよう」と、決心したのでした。
五色不動は、江戸幕府が街を造る上で、五行思想に基づく「結界」の役割を果たしているとの、伝説がありました。
後付けとか、街造りとは無関係とかという指摘もありますが、お寺自体の縁起などでは、将軍が出てきたりして、全くの作り事ではないと思われます。
さて、今日は別の用事がキャンセルになって思い立ったので、スタートは10時過ぎ、草加市の谷塚。
寺は目黄不動が二ヵ寺あるので、計六ヵ寺をめぐります。
ただ、東は平井、西は三軒茶屋、南は目黒、北は三ノ輪と、結構散らばっています。
しかも、寺は夕方には閉まってしまうので、時間との勝負になりそうです。
街中の、小さな寺でした。
多分、「目黄不動尊」と、書いてあるのでしょう。
五行思想での「黄」は土行で、方位では中心、季節では季節の変わり目を表します。
多分、「土用」は、五行から来ているのでしょう。
その土用は、気をつけなければいけない時期として、認識されていたでしょうから、土用を表す目黄不動は幾つもできたのかな?
想像ですが。
江戸川区の平井にありますが、荒川の畔!
遠い上に、結構歩きました。
青空の下での参拝。
既にトレーナーは脱いでたのに、今日は本当に暑かった!
梅はそろそろ終わりですね。
こちらは蓮の鉢。
季節には美しい葉と花が、見られるのでしょう。
次は目白かな~なんて、電車の中でもいろいろ調べてると…
「途中に“目赤不動”、あるやん!」
実はこの選択が、当日結願に、大きく寄与したのです。
ここを逃して先へ進んだら、戻るために大きなタイムロスが生じるところでした。
御茶ノ水で快速に乗らなかったのも、幸運でしたね。
通常の乗換駅、飯田橋の一つ先・市ヶ谷で気がついたので、swarmの拙作ベニューにも寄れました♪
「市ヶ谷の途中で坂になる動く歩道」
kiha-gojusan-hyakusan.hatenablog.jp
「南谷寺」
本堂。
お詣りは、こちらの不動堂へ。
ちょうど、赤い服の女性が、一心に拝んでらっしゃいました。
赤は火、夏を表し、方角は南になります。
灼熱の炎の象徴とか!
今日は暖かかったけど、風が強くて!
六地蔵様がぁ~!!
収まったところで、もう1枚。
次の目白は、駅名になっていますね。
でも、目白駅から行くと、30分近く歩かなければなりません。
専門の乗り換えアプリが出した答は…
王子から「東京さくらトラム」。
都電荒川線です。
いつ乗っても盛況ですよね。
王子から乗ると、道路との併用区間をハラハラドキドキ。
発車ごとに、「チンチン」との音が響きます。
古い山門をくぐると、「金乗院」。
目白不動尊は、一段高いお堂におわしました。
壁はもちろん、「白」!
寺の名の通りか、「白」は金行、鉱物などを象徴します。
落ち着いた、確実な性質を持つそうです。
方角では西。
収穫の秋も、白が象徴します。
こんな塚もありました。
刀の「つば」のことで、刀剣類の供養塚だそうです。
こういう物を見ると、鐔や刀と共に、斬られた者まで供養せずにはいられないのは、日本人たる所以でしょうか。
さて、そろそろ陽が傾き始め、残り時間が少なくなってきました。
来たのはこれ!
今、東急電鉄と聞くと、あのマークの「赤」を思い浮かべる人が多いですが、実はかつて、電車の大半はこの「緑色」だったんですよ。
そう、この「ちょっぴり鈍い緑色」。
よく表現されていると思います。
ちなみに次の青は、樹木の発達を表し、「東」「春」を象徴しますが、食材などは緑で代用することが多いですね。
世田谷線に「西太子堂駅」もありますが、三軒茶屋駅から徒歩圏内です。
そろそろ時間が押していたので、写真はこれだけ。
銅鑼が、青く見えますね。
僕は御朱印は撮影しない主義なのですが、こちらを頂いたので。
もちろん、青い紙です。
不動尊はたいていは秘仏で、一般は見ることは出来ないんですけど、
「目青不動尊はえくぼがどことなく女性的で、微笑みを浮かべた顔をしてらっしゃいます」
と、この紙に書いてありました。
さて、目黒不動を最後にしたのは、既に参拝済だから。
でも、まだ十分参拝可能と踏んで、向こうことにしましたが…
「隣の区なのに、遠い!」
結局、渋谷駅から五反田駅行きのバス(渋72)が、直接境内そばまで乗り入れているので、そちらを利用しました。
五色不動の中では一番大きく、スポットもたくさんあります。
本殿裏には、立派な大日如来坐像!
愛染明王は、縁結びの神様です。
男女問わず、良縁を…
さて、「黒」は「北」、「冬」を象徴するとともに、水の象徴でもあり、泉から湧き出る命の水が、この池に表されています。
こちらは「水かけ不動明王」。
身代わりに水を浴びて下さり、大願成就に導いて下さいます。
池にはこんな鉢も。
入るかな~?
やってみたら、残念!
わずかに手前に落ちました。
あとの一厘は「自分で精進しなさい」、ということなのでしょう。
「後生車」もありました。
回すと、読経したのと同じことになります。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
これにて、本日の五色不動尊めぐりを、終了することにしました。
今は電車とかバスとかありますから、一日で回れてしまうんですけど、最後の方はどうしても駆け足になってしまいますね。
それでも、やっぱりお寺の山門をくぐれば、急いた心も和らぎます。
時間は短かったけど、どちらの寺も落ち着いたたたずまいで、見どころも多く、楽しんで参拝することが出来ました。
それになんと言っても、「色」がテーマの寺院ですからね。
興味深く、参拝させていただきましたよ。
ありがとうございました。