螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

「う」の思い出…

大阪版の「う」は、

 

「牛を馬にする」です。

 

「牛を馬に乗り換える」のほうが、わかりやすいかな?

遅い牛を捨てて、速い馬に乗り換えることを言います。

「自分に有利な方につく」って意味もあり、機を見るに敏、とも言えますし、日和見主義、ずる賢い、なんて意味にも取り得ますね。

 

乗り換えと言えば、普段は新田駅から各駅停車に乗ります。

各駅停車しか、止まりませんから。

草加駅で、急行か準急に乗り換えます。

「牛を馬に乗り換える」わけですね。

 

ただ、馬によっては浅草行きだったり、北千住止まりだったり。

でも、別に馬として無能ではなく、目的の錦糸町への直通列車よりも空いており、特に北千住でどっと降りるって特徴もあるので、使い分けもあり得るわけです。

むしろ、最初の「牛」だって、各停のみの駅には、なくてはならない存在ですしね。

 

そう言えば、昔は「824列車」という、有名な長距離鈍行列車がありました。

確か、福岡県の門司を5時ぐらいに出て、山陰本線を島根・鳥取・京都と走り、0時前に福知山に到着する便で、500km以上、18時間以上をかける列車でした。

でも、地域・時間帯ごとにちゃんと役割があり、通勤列車だったり、日中の足だったり、中高生の帰宅列車にサラリーマンの帰宅列車、最後はやとなさん(臨時雇いの仲居さん)が帰る列車でもあったそうです。

 

表定速度は30km/hぐらいと「牛」。

通しで乗る客など、想定されてない列車ですが、よい時間帯で各所を通過するので、重宝された列車だったそうです。

 

この「824列車」には乗ったことがないですが、若い頃は伯備線を5時間超かけて、普通列車で走破したり、松本から鹿児島・帖佐まで、約30時間も改札を出ずに行ったりしたこともあります。

だから、時間さえ許せば、「牛の旅」も、結構好きなんですよ。