大阪版の「せ」は、
「背戸の馬も相口」です。
背戸とは、裏口のこと。
裏口にしかつないでおけないような、暴れ馬のことだそうです。
相口は相性。
やりようによっては、抑えられることを意味します。
「手が付けられないような人でも、頭が上がらない人、気が合う人はいる」って意味になります。
周りには、そういう人、いなかったな…
そういう人を手なずける、というか、近づく勇気さえ、なかったから。
イメージとしては、「赤兎馬」かな?
焼酎じゃ、ありませんよ!
中国・三国時代の、伝説の名馬です。
気性の荒い馬で、なかなか乗りこなす武将は現れませんでした。
最初に乗りこなしたのは、呂布奉先。
向かうところ敵なしの猛将ですが、裏切りの多い武将でもありました。
その呂布が倒され、やっぱり乗り手のないまま、馬屋にいた赤兎馬の、次の乗り手になったのは、ご存知関羽雲長。
主君・劉備玄徳から離され、失意の関羽を大いに勇気づけた、名馬!
「劉備の元へ飛んで帰れる」と喜んだ関羽でしたが、以後、関羽と赤兎馬は、一心同体。
生涯、相棒として鬼神を支えました。
関羽が死ぬと、赤兎馬はまぐさを食べなくなり、後を追いました。
乗り手を選んだ赤兎馬。
でも、一度乗り手を選んだら、最後まで尽くして添い遂げる。
そんな生き方も、あると思います