例えば、この車両です。
ちょっと小さいですが、「クハ455」とあります。
鉄道ファンは「Tc車」って呼んだりします。
ここでの「T」は、「Trailer」。
「付随車」って意味で、モーターを持たずに、電動車(M:Motorcar)に牽引される車両のことを言います。
「c」は、「Controller」で、運転台のある「制御車」ですね。
なので、「Tc」車は「制御付随車」という意味になります。
こちらは「Mc」車。
「制御電動車」ですね。
「ストレート!!」なのは、置いといて…
Mc車は、運転台とモーターの、両方をもつ車両です。
この車両は片運転台なんですが、両運転台でパンタグラフ付きだと、1両で走れますよ。
もともと、電車は編成が短く、1両で走る方が、むしろ一般的でした。
ほとんどの車両がモーターを持ち、自走出来る「Mc」車だったわけです。
でも、需要が伸びてくると、車両の定員不足が問題になって。
単純に車両を増やせばいいかというと、そうでもなく、乗務員も要りますし、ダイヤも余裕が必要です。
そもそも、電動車ばかり走らせると、電力的にも問題があったようです。
そこで、ラッシュ時だけ、モーターなしの付随車を連結するようになりまして。
これなら、乗務員も電力需要もなしに、定員を増やせますね。
それが「Tc車」。
自分では走れないから、区別する必要があったんですね。
今は中間に差し挟む、中間付随車「T」車も増えて、現在に到ります。
かつては、前後に片運転台である「Tc」車を配し、中間電動車「M」車を2両単位(MM')で挟む、4連や6連を組むのが、一般的でした。
でも、JR化後は、効率的な両数で、需要にきめ細かく対応する流れとなり、機器も進化で小さくなっため、編成は短くできるようになりました。
今は2両単位の列車も決して少なくなく、必要なら「T」車を挟むことで、対応している場合が多いですね。
鉄道の編成も、様変わりしたものです。
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