螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

MAX第九…

休暇1日目です。

今日は、イベントがあります。

 

恒例のMAX第九!

毎年、第九のために編成される、プロアマ楽団です。

 

第九と言えば…

かつてはつまらない曲だと思っていて。

信大時代、サイトウキネンで第九を聞きましたが、「付き合って」という感覚でした。

「長くて!!」

 

でも、実家に戻ると、父がエラい第九が好きで!

聴く回数が増えたことで、徐々にいろいろ理解するようになり。

一度、N響の第九を生で聴いてから、毎年どこかに、第九を聴きに行くようになりました。

 

都響とか、池袋とか、あちこち行っていたんですが…

押上文庫で、Oさんという演奏家に出会って。

マリンバの奏者なんですが、話を聞いたら、意気投合して!

楽団の裏話や、指揮者談!!など、楽しく聞かせていただいて!

帰り際に「今度、(当時の会場)メルパルクで、第九のティンパニを叩くから、来てみて!」と言われて、行ってみたんです。

もちろん、父を連れてね!

 

確か、当時は入場料2千円、自由席の会でした。

それまで行っていたコンサートの、3分の1以下。

「安いのね…」と…。

でも、聴いてみると、これが素晴らしくて!

合唱団も力があったし、ソリストも素晴らしい!!

もはやチケット代なんて、関係のない素晴らしさで!!

以来、毎年父と、聞かせていただいています♪

 

今年は、日暮里のサニーホール。

Oさんには、「今年は会場が小さいから、早めにチケット取って!」なんて言われていましたが、確かに規模は小さいですね。

満員の盛況です!

 

席は自由席なんですが、オーケストラに向かって、左側を取ることが多いです。

パーカッション部隊が、よく見えますからね♪

「脚が伸ばせるから」なんて父が言うので、通路前の最前列にしたら、エラいおまけが!

開演すると、近くの扉が開いて、指揮者の古澤さん登場!

まさかこんな近くを通るとは!!

「生古澤」バッチリ見ましたよ!!

 

演奏は3曲です。

1曲目はシベリウスの「アンダンテ・フェスティーヴォ」という曲。

流れるような、美しい曲でしたね。

最後に、普段は前半ではティンパニを叩かない、Oさんが静かに連打して、終了。

実は、楽団のトランペット奏者が一人亡くなって、その追悼だったそうです。

Oさんとも、特に深い付き合いのあった方だそうで、ティンパニで送り出したんでしょうね。

 

2曲目は、僕も名前を知っている「フィンランディア

父が好きなので、ウチでもよくかかります。

今回はこれに、賛美歌がついて。

合唱団が立ち上がって、賛美歌298番を歌いました。

 

ちなみに、この賛美歌を加えた編曲は、アメリカのキリスト教プロテスタントの、長老派だそう。

シベリウスの許諾の元、編曲したそうです。

実は去年亡くなった、巨匠(母)と親しかった親戚は、長老派の信徒なんですよね。

縁を感じました。

 

休憩は、20分…f:id:kiha-gojusan-hyakusan:20241228225046j:image

 

そう、休符です。

こういう遊び心のある、楽団です♪

 

休符も解け、第九演奏開始!

ベートーヴェン交響曲第九番ニ短調」合唱付き、ですね。

 

例によって、パーカッション中心に聴きます。

Oさんのティンパニは、今回もよく響いていましたね!

音量の大きな一打や、止めどない連打!

時には細かく刻んだり、バチ一つで素晴らしく広い、表現力です♪

 

楽章では、第二楽章が好きですね。

ティンパニの見せ場が結構あるし、叩き方も多彩で、聴き応えがあります。

でも今日は、第一楽章の「パワーパート」も、特に素晴らしく感じました♪

特に後半、長い連打が多い!

しかも、強弱を変えながらの連打は、圧巻でした!

 

あと、今日は第一バイオリンの音が、非常によく聞こえましたね♪

場所的に、いつも第一バイオリンは近いんですが、今日の会場は席と奏者の高さが、ほぼフラットで!!

いつも以上によく響き、魅了されましたね~♪

弾き方でも、弓を上下に振りながら弾いたり、ちょっと弾くような弾き方だったり、様々!

やっぱり、メインのパートですよね♪

 

第三楽章は、きれいなメロディです。

変化は小さいですが、僕は好きですよ♪

途中で、弦楽器が弦を弾きあう場面があるんですよね。

あっちに飛んだり、こっちに飛んだり。

結構面白いです♪

音量の大きい主題の2回目が演奏されると、あと3分ぐらい。

いよいよ、第四楽章です。

 

第四楽章は、チェロ・コントラバス部隊の主導ですね。

「1~3楽章を否定して、新しい歌につなげる」を演じます。

 

そして、いよいよソリストの登場!

バスの声量はすごい!

声も素晴らしくて、聞き惚れます♪

次のテノールも、素晴らしい歌声でしたね!

 

そして女性陣、特にアルトが素晴らしかった!

ソプラノももちろん素晴らしいんですが、それに負けることなく、並び立つ声量・美声で歌い上げたアルトは、なかなかないです。

まさに「負けないアルト」が、Oさんを別格とすれば、今回のMVP(Most Valuable Player)ですね!

 

そして、指揮者であり、この楽団の主宰者でもある、古澤さんの指揮ぶりも、素晴らしいの一頃!

ただのパフォーマンスじゃなく、次に奏でるパートに向き合って、指示を出す!

「強く!!」「弱く…」「広げて~!!」「抑えて…」

それが、観客にもよくわかるので、見ててとても楽しいですね♪

 

まさに「奏者とともに作り上げる」指揮!!

ティンパニの出番じゃない時は、指揮者を見てることが多いんですよ!

情熱的で、人を乗せるような、素晴らしい指揮者だと思います♪

 

割れんばかりの拍手の中、合唱隊の場所にいたソリストたちが、一度退場して。

挨拶にまた出てきますが、それが特設の椅子席の、真ん前!!

ソリスト氏「すごい近さ!!」

こんな会場は、なかなかないんでしょうね。

 

もちろん、ソリストたちが入退場するのは、僕たちの目の前の通路!

ソリストはみんな素晴らしかったね~!」

「特にアルトがよかった!!」

ソリストたちが通るタイミングで、父と会話しました。

「聞こえるようにね!!」

 

アンコールは恒例、「蛍の光

これも、年末らしい曲ですよね。

 

去年までは、コロナ禍の対応で、「心中で歌って…」だったのですが…

今年は、「よければ、一番を歌いましょう!」

 

古澤さんが、観客の方を向いて!

みんなで「蛍の光」を斉唱して、お開きとなりました~!

 

いい余韻ですね~♪

まぁ、毎年いいんですが…

今年は、特によかったですね!

オーケストラもいい響きを聞かせてくれましたし、合唱団は男女とも、声量も膨らみもありました!

今まで、ここ以外の第九も聴いていますが、「ソリストが4人ともよかった!」なんて演奏は、本当に少ないです!

 

古澤さんも、今回は手応えあったんでしょうね。

以前やっていたように、各パート毎に、挨拶させていましたよ!

 

これ、古澤さんが手真似をするんですよ。

トランペットのように、指を細かく動かしたら、金管部隊!

腕を引く動作なら、弦楽部隊とか。

叩く動作なら、パーカッション部隊です。

リーダーのOさんが一礼して、他のメンバーも立たせて、挨拶!

父は「長い」なんて言ってましたが、僕は余韻に浸る、好きな時間だったりします♪

 

帰り際…

Oさんに見つかっちゃった!!

今回はステージに段差がないので、すぐに来れちゃったらしく!

「素晴らしかった!楽しかった!」と伝えました。

「また押上文庫でも、楽龍時でも!」

 

どちらかで、会えるといいですね♪