決まり手
(敬称略) 相手を押すなり、持ち上げたりなりする動作の際、腰が降りすぎてしまい、尻餅をついてしまうと、「腰砕け」になります。 相手が押せば、押し倒しなり浴びせ倒しなりになるんですが、何もしないのに、勝手に崩れてしまった場合が、この決まり手(…
(敬称略) 相手を土俵際まで追い詰めながら、自ら先に、土俵外に足を出してしまうと、「勇み足」になります。 九分九厘勝っていても、こういうことがあるんですね。 電車道で押してしまえば、相手に勢いがついているので、こういうことはないと思いますが、…
(敬称略) 四ッに組んで寄る際に、片方の手で相手の腕をつかむか、筈(腋の下辺り)に当てて寄り切ると、「割り出し」になります。 基本的にはそのまま寄り切ることが多いんでしょうが、抵抗された時に、この形になることがあるんでしょう。 手を上げて押す…
(敬称略) 寄る際に、相手の膝の辺りをつかんで倒しと、「渡し込み」になります。 あまりない決まり手ですね。 寄っていますから、大抵は差しているわけで、わざわざ差し手を抜いて、あるいは上手を離して、という理由がないんです。 ただ、相手の抵抗とか…
(敬称略) 四つになって前進して、相手を土俵に出す前に倒すと、「寄り倒し」になります。 多くは、寄った際に相手が土俵際でこらえて、それにさらに圧力を気手、倒した場合です。 寄り切りと共に、多い決まり手ですね。 土俵には俵があるので、ここに脚を…
(敬称略) 四つに組んだ状態で、相手に密着して力をかけ、土俵外に出すと、「寄り切り」になります。 恐らく、最も多い決まり手であり、基本的な決まり手です。 概ね3割ぐらいが、寄り切りで決まるそうです。 少なくともどちらかの腕を差している、つまり相…
(敬称略) 相手の差し手を引っ張り込んで、反動を付けると共に、相手を浮き上がらせ、瞬間に反対の差し手を返して突き、差し手を引っ張った方に捻り倒すと、「呼び戻し」になります。 一旦相手を呼び込むのがポイントで、相手が浮き上がった上に、仰向けに…
(敬称略) 相手を投げる時に、膝を相手の内股に入れ、跳ね上げて倒すと、「櫓投げ」になります。 吊り気味に相手を浮かせ、たたき落とすような技で、非常に豪快に決まります。 最近の名横綱、朝青龍や白鵬も、決めたことがるそうですよ。 ただ、白鵬は1回を…
(敬称略) 外掛けまたや内掛けを仕掛けつつ、反対の足を腕でつかみ、さらに頭を付けて押して倒すと、「三所攻め」になります。 非常に珍しい決まり手ですが、近年では舞の海が2回決めていますね。 相手は大きい力士かと思いきや、琴富士、巴富士と、それほ…
(敬称略) まわしを引かない状態で、両脇を抱え、身体を捻って相手を倒すと、「巻き落とし」になります。 掬い投げの逆の技ですが、片側の腕だけでは決まらないでしょうね。 腕の力よりも、身体の捻りが利いていた時に、この決まり手になるんでしょう。 英…
(敬称略) 出てくる相手の腕を内側から取り、体を開いて、反対の手で外側から押すなりして、相手を土俵外に出すか、前に落とすと、「引っ掛け」になります。 引っ掛けって言うと、つい足でもかけるのかと思いますが、内側から取った手を支点にして、引っか…
(敬称略) 手を使って、相手の腕や肩などを手前に引いて、土俵に落とすと、「引き落とし」になります。 相手が低い姿勢で来たり、突っ張ったり押してきたりした時に、相手の力を利用して、土俵に落とすんですが、この時自らは後ろに下がるため、土俵を割る…
(敬称略) 相手の頭越しの上手を取って、後方に投げ捨てるように投げると、「波離間投げ」になります。 かなりの体格差、上背差が必要な技で、振り回すように投げるので、豪快に決まります。 過去には若三杉(二代目若乃花)の、豪快な波離間投げが、語り草…
(敬称略) 相手が出てくるところを、体を開き、相手の背中や肩を叩いて、前に落とすと、「叩き込み」になります。 非常に多い決まり手ですね。 相手が前に出てくるところを、相手の力を利用して、前に落とします。 この時、体を開くのがポイントで、後退し…
(敬称略) 相手を吊り上げた上、外側から相手の両足を払って倒すと、「二枚蹴り」になります。 「二丁投げ」同様、相手を両足ごと払うんですが、相手の体重が、軸足一本にかかるので、身体全体が強靱でないと、出来ないと思います。 それでも、昔は栃錦が得…
(敬称略) 投げを打った時、自分の投げた側と同じ足を、相手の同じ足(右なら右足)の膝下に当てて、払うように倒すと、「二丁投げ」になります。 二丁とは「二本足」のことで、両足がまとめて刈られるようになるため、相手は空中で一回転して落ちます。 豪…
(敬称略) 相手の片腕を、後ろから両腕で抱えるように取って、引っ張るようにねじり倒すと、「とったり」になります。 相手の腕を後ろ方向に捻るので、肘の関節が極まり、怪我をさせやすい、非常に危険な技です。 逆に言えば、食ってしまったら、おとなしく…
今週のお題「投げたいもの・打ちたいもの」 表は、「投げたいもの」 今、「決まり手の思い出…」って、書いてます。 「徳利投げ」まで、書いてて。 首の辺りを両手で挟んで、投げますが、投げると言うより、捻り倒すような技ですね。 下書きでは「とったり」…
(敬称略) 相手の首を両手で挟み付けて、身体を捻って倒すと、「徳利投げ」になります。 徳利の首の部分に見立てて、この名があります。 元々は「合掌捻り」のバリエーションでしたが、2000年12月より、独立した決まり手になっています。 でも、かなり危険…
(敬称略) 相手の両廻しをつかんで、相手を持ち上げ、そのまま土俵外に出すと、「吊り出し」になります。 重いお相撲さんを持ち上げるんですから、観客も力が入りますね。 一見、背が高いと有利そうですが、持ち上げるには足腰の力が要りますから、それほど…
(敬称略) 相手を吊り上げ、そのまま土俵にたたき落とすと、「吊り落とし」になります。 相手を高く持ち上げた上に、硬い土俵に落とすわけですから、特に脚とか腰とかを痛めやすい、危険な技です。 それを押しても、千代の富士が寺尾に吊り落としを決めたの…
(敬称略) 相手の足の親指をつかんで倒すと、「褄取り」になります。 実際には出し投げを打って、相手を横に向かせた後、ばたついた足を後ろから取って、前に這わせます。 似た決まり手に、「小褄取り」がありますね。 こちらは、後ろから足首をつかみます…
(敬称略) 相手の腋の下をくぐり抜け、そのまま反って、相手を前に倒すと、「伝え反り」になります。 古いのかと思いきや、2000年12月に追加された、新しい決まり手だそうです。 反り技なんで、前例がないかなって思いましたが、実はあの朝青龍が、貴ノ浪に…
(敬称略) 腕を高速で回転させて、掌で相手を小刻みに突き、土俵外に出すと、「突き出し」になります。 「寄り切り」「押し出し」と並んで、多い決まり手です。 小錦や曙のように、相手をのけぞらせるような、重い突っ張りを繰り出す力士もいれば、寺尾のよ…
(敬称略) 相手を掌で突いて、後ろ向きに倒すと、「突き倒し」になります。 相手が大きくのけぞって、バランスを崩して倒れると、この決まり手になりますが、突きは重心が高いので、あまり倒れることはなく、後退して土俵を割る「突き出し」の方が、多いと…
(敬称略) 相手の肩や脇腹などを突いて、下に落とすと、「突き落とし」になります。 結構、多い決まり手ですね。 まぁ、基本的には横か後ろを突いて、相手が土俵に落ちれば、この決まり手になるんですが、正式には「片方の手を相手の腋に当て、もう片方の手…
相手の後ろ回し辺りをつかんで、投げ捨てると、「つかみ投げ」になります。 実際には、上手から片手で回しをつかんで、自分の後ろに投げ捨てます。 たとえ小兵でも、お相撲さんは100kg前後の重さはありますから、それを片手で持ち上げ、振り回して投げるとな…
相手の対角線上の足首を、自分の足で内側から引っかけて倒すと、「ちょん掛け」になります。 右足なら、相手の遠い方、右足を狙います。 「裾払い」との違いも、まさにそこで、どちらの足を狙ったかによります。 「ちょん掛け」なんていうと、「ちょこっと掛…
(敬称略) 首を相手の脇に入れ、さらに相手の腕と足を担ぎ上げて、後ろに反り倒すと、「たすき反り」になります。 「外たすき反り」も、手の込んだ反り技ですが、「たすき反り」は大技ですね。 実際には肩の上までは担ぎ上げず、差し手と共に深く入った、自…
(敬称略) 捻り技で相手を倒す際、右手で捻るなら、右手で相手の差し手を抱えつつ、左手を対角線上、相手の左足の外側まで持っていき、外から足を払う動作を加えると、「外無双」になります。 内無双も、そうは決まらないですが、外無双はさらに決まる確率…