螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

「突き出し」・決まり手の思い出・62…

(敬称略)

腕を高速で回転させて、掌で相手を小刻みに突き、土俵外に出すと、「突き出し」になります。

 

「寄り切り」「押し出し」と並んで、多い決まり手です。

小錦や曙のように、相手をのけぞらせるような、重い突っ張りを繰り出す力士もいれば、寺尾のように、回転の速さで勝負する力士もいますね。

寺尾の場合は、さらにいなしが上手かったので、相手は翻弄されました。

 

突く位置は、相手の胸が多いですが、喉輪と言って、相手の喉元を攻めると、かなり効きます。

息も詰まりますし、下からの突き上げになるので、相手を大きくのけぞらせ、反撃も難しいです。

 

ただし、実際に土俵外に出そうと思うと、出足が伴うことが条件になります。

手だけで相手の胸を突っ張る「上突っ張り」では、前に落とされる危険性が高くなります。

 

また、突っ張りには下からあてがわれ、手を跳ね上げられる防御策があるので、状況によっては四つ相撲や押し相撲に切り替える必要も、あるでしょうね。

 

英語では「Frontal Thrust Out」です。

「Thrust」は、「突く」ですね。

 

 

次の決まり手は、「伝え反り」

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前の決まり手は、「突き倒し」

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