(敬称略)
腕を高速で回転させて、掌で相手を小刻みに突き、土俵外に出すと、「突き出し」になります。
「寄り切り」「押し出し」と並んで、多い決まり手です。
小錦や曙のように、相手をのけぞらせるような、重い突っ張りを繰り出す力士もいれば、寺尾のように、回転の速さで勝負する力士もいますね。
寺尾の場合は、さらにいなしが上手かったので、相手は翻弄されました。
突く位置は、相手の胸が多いですが、喉輪と言って、相手の喉元を攻めると、かなり効きます。
息も詰まりますし、下からの突き上げになるので、相手を大きくのけぞらせ、反撃も難しいです。
ただし、実際に土俵外に出そうと思うと、出足が伴うことが条件になります。
手だけで相手の胸を突っ張る「上突っ張り」では、前に落とされる危険性が高くなります。
また、突っ張りには下からあてがわれ、手を跳ね上げられる防御策があるので、状況によっては四つ相撲や押し相撲に切り替える必要も、あるでしょうね。
英語では「Frontal Thrust Out」です。
「Thrust」は、「突く」ですね。
次の決まり手は、「伝え反り」
kiha-gojusan-hyakusan.hatenablog.com
前の決まり手は、「突き倒し」