螺旋を描いて…

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「叩き込み」・決まり手の思い出・71…

(敬称略)

相手が出てくるところを、体を開き、相手の背中や肩を叩いて、前に落とすと、「叩き込み」になります。

 

非常に多い決まり手ですね。

相手が前に出てくるところを、相手の力を利用して、前に落とします。

この時、体を開くのがポイントで、後退しない分、土俵の外に出る確率は、低そうです。

 

ただし、相手は勢いがついている場合が多いので、かえって態勢を悪くしてしまう場合もあります。

特に咄嗟の叩きでは、何の効果もない場合が、多いです。

 

柔道では、「押さば引け、引かば押せ」と言われ、相手の力を利用するのは常套ですが、相撲は「押さば押せ、引かば押せ」の世界。

相手をかわすような技は、観客の失笑を買うばかりか、師匠の雷が落ちることも、少なくないといいます。

 

逆に、盲目的に突っ込んで叩かれるのも、「飛んで火に入る夏の虫」的なことを言われてしまいます。

頻度も高く、勝率も悪くない技ながら、あまり好まれない技の一つですね。

 

英語では、「Slap Down」といいます。

「Slap」は文字通り「叩く」ですが、「平手打ち」という意味もあり、あまりいい意味では使われません。

 

英語圏でも、あまり好まれる技ではないようです…。

 

ただし、叩き込みを得意とした寺尾は、回転のいい突っ張りから、いなし、叩きと、軽妙で流れのある相撲を取っており、叩き込みで勝っても人気がありましたね。

大きなお相撲さんを叩き落としたら、大喝采でしたよ!

 

 

次の決まり手は、「波離間投げ」

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前の決まり手は、「二枚蹴り」

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