螺旋を描いて…

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HSC・略語の思い出・86…

HSC。

今、一般的な意味としては、「Highly Sensitive Child」の略だそうで、意味は「非常に敏感な子供」になります。

 

敏感というと、いい意味にも取れそうですが、実際にはごく小さな刺激にも、非常に敏感に反応してしまうそうで。

例えば、ちょっとでも音がすると、不快に感じたり、匂いなども気になってしまう。

光も、強い光や光量の変化が苦手だったり、暑さ寒さも、適応が難しかったり。

いろんなタイプがあるそうです。

 

感情的にも、怒ったり泣かれたりされると、それだけで臆してしまったり、ちょっとしたことでも傷ついてしまったり。

ある意味、非常に生きづらいそうです。

 

基本的には病気ではなく、気質だそうで、遺伝とか育て方とかで、どうこうというものではないそう。

ただ、一度刺激に不快感や拒否反応を示してしまうと、それを克服するのは非常に難しく、自他が合わせていくしかないでしょうね。

実際、不登校になったり、コミュニケーションが難しくなったりと、大変ではあるそうです。

 

ただ、非常に敏感ということでは、音楽や芸術などに、深い理解を示すこともあり、その分野で大成する人もいるそうですよ。

 

ちなみに、全然センシティブでなくて、恐縮ですが…

僕がこの「HSC」という略語を見て、最初に思ったのは、実は全然違う意味で。

 

「High Speed Control」

電磁直通ブレーキという、電車の空気ブレーキシステムでした。

 

昔、鉄道では高圧をかけたブレーキ管を引き通しておいて、この空気圧を制御することで、各車両のブレーキシリンダを動かし、ブレーキをかけていました。

でも、編成が長くなり、各車でブレーキ管を中継するようになると、後ろの車両に空気圧が届くのは、どうしても時間がかかります。

後ろの車両がなかなか減速しないと、前の車両に圧力がかかり、脱線しやすかったりで危険なので、そもそも高速度を出せません。

 

そのため、車両と車両との間に電磁弁を設けて、車両間では一瞬にして圧力を伝えるようにして、後ろの車両でも即座にブレーキがかかるようにしたのが、電磁直通ブレーキです。

結果、編成を長くしても、一両分の時間で全ての車両にブレーキをかけられるようになりました。

編成として、安定したブレーキがかけられるようになったので、長編成でも高速が出せるようになったわけです。

鉄道はスピードを出すのも大事ですが、何より「一定距離で安全に止まれるか」が、重要なのです。

どんなにスピードを出しても、必ず泊まるわけですからね。

 

今は、「電気指令ブレーキ」というシステムが一般的で、そもそもブレーキ制御に空気圧を使わないんですが、例えば小田急などは、新しい車両と古い車両を併結することが多かったので、比較的最近まで、電磁直通ブレーキを使っていました。

古くからのシステムなので、柔軟性があったんですね。

 

最終的には、電気指令ブレーキとの読み替え装置まで載せて、運用していたようですが、最近は併結運用自体がなくなったので、今は下火になったようです。

 

ちなみに、電磁直通ブレーキは、「自動ブレーキ」併用でした。

電磁直通ブレーキは、ブレーキ管の圧力が上がると、強いブレーキがかかるんですが、ブレーキ管が損傷でもして、圧力がゼロになると、ブレーキがかかりません。

一方、自動ブレーキはシステムを逆転させてあって、ブレーキ管の圧力がゼロになると、非常ブレーキがかかるシステムでした。

なので、車両が損傷すると、「とりあえず止める」という、安全性が高いシステムだった気です。

このシステムも、ブレーキシステムの控えとして、最近まで使われていたようですよ。

 

略語は、いろんな単語の頭文字などを取って、作ります。

時には、同じ略語もあり得るんですよね。

 

同じ略語でも、全然意味が違ったりするのも、興味深い所ではありますね。

 

 

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