草加市南部、瀬崎町と吉町の境付近にあります。
「火あぶり地蔵尊」
正確には、県道49号線(旧日光街道)と、県道54号線・104号線が交わる、
「吉町五丁目交差点」にあります。
こんな言い伝えがあるそうです。
娘が母を残して、千住の屋敷へ奉公へ出たそうです。
娘はよく働きましたが、ある日、残した母が具合が悪いと、風の便りに聞きました。
いてもたってもいられず、主人に暇をもらおうと、何度も申し出ましたが、何故か主人は暇を出してくれませんでした。
思い悩んだ末、なんと屋敷に火を付けるという、騒ぎを起こしてしまいます。
火事は大したことはなかったそうですが、当時、「付け火の罪は火あぶりの刑」と決まっていました。
娘の事情を聞いた人々は、大いに同情したのですが、結局、娘は火あぶりにされてしまいました。
不憫に思った人々は、地蔵堂を建てて、その霊を慰めたとのことです。
その刑場跡が、当地との言い伝えがあるそうです。
悲しい、お話です。