螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

ピカドン…

今週のお題「これに影響を受けました!」

 

最近、ネットを見ると…

「日本ももっと武装強化すべき」とか、「核兵器も持つべきだ」とかいう意見が、多く見られるようになってますね。

一昔前なら、「強硬派」になるんでしょうが、今だと、もっと敷居が下がっている気がします。

 

言いたいことは、わかります。

本来、自国の力で国を守るべき、というのは正論だと思うし、核を使ってくる可能性がある国がある以上、抑止力として、核を持つべきだ、という論理も、最近の紛争から証明はされていると思います。

 

でも、それでも核を持つことを肯定できないのは、小学生の頃に見た、「ピカドン」という映画。

アニメ映画でした。

「ながぐつ児童館」という施設で見たのを、今でも覚えています。

 

ある晴れた夏の日。

普通の日常を送っている人々に、突然強い光が襲う!!

 

その後の惨状は、文字でもとても書けないほどのもの。

アニメだけに、当時の惨状を、本当に生々しく描いていました。

人が、人でなくなる様を…

 

確か、セリフもほとんどなく。

生々しい惨状を、淡々と描き続けました。

アニメだけに、はっきりとした色遣いで。

ある意味、実写よりも遙かにリアルに、原爆投下の惨状を伝えるものでした。

 

言葉が、出ませんでした…。

骨身に刻み込まれました…。

そう、針で刺し続けるように…

 

それまで、原子爆弾なんて、知りませんでした。

ピカドン」の意味さえも。

 

それだけに、まともにショックを受けたんだと思います。

何も知らなかったから…。

理解なんて出来ない、大きすぎるショックでした。

 

あの日は、多分黙ったまま、帰ったと思います。

泣くこともなく。

泣くことも出来なかった、大きなショックでした。

 

以前に比べて、日本も核を持つことが、現実的な選択肢になってきているのは、感じています。

でも、核を持つ以上、それは使われるかもしれない。

誰かが意図を持って、発射ボタンを押さなくても、間違いで発射されてしまうことも、あるかも知れません。

システムに完璧は、ありませんから。

 

その結果は、あの時見た惨状。

日本で起きるかもしれませんし、核を持っていれば、逆に日本が起こすかもしれません。

現状でも、アメリカが発射して、間接的に日本が落とすことも、あります。

どの場合でも、多くの人々が死に苦しみ、加害となった国民は、多くの人が惨状を見て、後悔するでしょう。

 

不幸でしか、ありません。

核兵器は、被害・加害の両方の国民を、不幸にするものでしかないのです。

 

もちろん、通常の戦争がいいわけではなく。

ただ、人間が「動物」である以上、争いを起こすのは避けられないとも思っています。

戦争を完全に禁止するのは、残念ながら現実的ではありません。

 

その時、なるべく両者の被害を少なく、戦争を終わらせるべき。

外交など、回避する手段も尽くすべき。

 

これが、僕の戦争に対する、今の姿勢です。

それを最初に形作ったのは、この映画だと思うのです。