螺旋を描いて…

螺旋 のごとく続く毎日を綴ります

幸福駅のキハ22・色な場所の思い出・橙23…

十勝・帯広市の牧草地に…

 

いました。

キハ22形ですね。

 

ここは、幸福交通公園。

かつて、国鉄広尾線の駅がありました。

 

元々は「幸震(さつない:乾いた川)」という地名だったそうですが、ここに、福井県から多くの人が移り住んで。

両者の漢字を取って、「幸福」と名付けたそうです。

テレビ放映をきっかけに、愛国駅とセットで訪れる人が多くなり、観光地化しました。

 

いたのは、キハ22 221号車と、同238号車。

 

おなじみの朱色5号は「柿色」ですから、橙で計上します。

 

キハ20系の1形式ですが、キハ20形の北海道版ですね。

元々はキハ21形が北海道版だったんですが、ドアが車内にあるので、ドアを開けるたびに、冬は冷気が入ってきて!

デッキタイプにして、耐寒性能を高めたのが、キハ22です。

 

二重窓も、特徴ですね!

 

暖地向けにはない仕様です。

 

扉が開いていて。

 

ドアは、半自動ドアなんですよ。

キハ20系は、まだ自動で開く扉はありませんで、ドアのシリンダーから空気を抜いて、手で開けられるようにしました。

駅に着くと、小さく「シュ~」と空気音がします。

 

発車時は、シリンダーに圧縮空気が入って、ドアが閉まります。

運用としては、ドアが確実に閉まることが、重要ですしね。

 

入れたのは、キハ22 221号車。

フォアカード!!


運転台!

 

マスコンにブレーキハンドル、そして気動車特有の変速レバーがあります。

「変速」は発車時とか低速域に。

大きなトルクを生み出して、重い気動車を発車・加速します。

鉄道車両って意外に重く、キハ22形も30トン以上ありますからね~!

 

加速すると「直結」にして、エンジンの回転を直接車軸に伝え、回転数を上げます。

十分な速度が得られると、「中立」にして、エンジンを切り(アイドリング)、惰性で走ります。

鉄路なので、車に比べて速度が落ちにくく、惰性でも長距離を走れます。

 

車内は典型的な、国鉄車両ですね。

 

扇風機も完備!

 

夏はこれで、十分だったんでしょう。

道東は基本的に涼しく、夏で30℃になる日は稀です。

 

この下に、エンジンなどの機器があるようですね。

 

キハ22は、エンジンは1基。

平坦な路線なので、これで十分です。

 

一方、僕がいた鹿児島では、肥薩線吉都線、山野線など、山岳路線が多く、エンジンを2基搭載した、キハ52形が使われていました。

最後までキハ52がいた大糸線も、山登りですしね。

 

さすがに、灰皿は撤去されていますね。

 

使われてしまうんでしょうね。

 

かつては、車内での喫煙は当たり前でした。

急行形になると、ジュースの瓶を開けるために、栓抜きがあったりしますね。

 

広尾線は、帯広から6番目の駅。

この先、広尾町は海辺ですから、70km近く走ったそうです。

 

全線は84.0km。

最終的には、日高本線の終点・様似まで、行く予定だったそうですよ。

 

廃止は1987年。

僕が初めて北海道に渡った時は、既にありませんでした。

でも、「愛国ー幸福」間のきっぷは、今でも売れているそう。

中には「新生ー大樹」のきっぷに、縁起を求めた人もいたそうです。

 

僕も、きっぷを買いましたが…

 

どこかに置き忘れてしまい…

 

まぁ、拾った人が幸福になればいいかなって、思っています。

 

 

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